2006年01月15日
太刀魚 テンヤ仕掛けと釣り方
北海道以南の日本各地の沿岸に生息するタチウオ。名前の由来には、立ち泳ぎをするから、太刀に似ているからなどの説がある。昼は沖の深みに身をひそめ、日が傾くとともに岸に寄り、小魚を追って浮上してくる。50cm以下の小型も釣れるが、釣り人が対象とするのはだいたい70cmを超えるぐらいから。大きなものでは130cmをオーバーする。長さよりも体高(幅)を見て、指4本、指5本などと大きさを表現する。釣り上げたときは鋭い歯に注意をすること。
テンヤの仕掛け
タチウオテンヤを使った釣り方は、主に大阪湾とその周辺で盛んだ。テンヤにエサとなるイワシやアジをくくりつけるだけなので、手軽で人気抜群だ。竿は小さなアタリを取りやすいよう、短めの先調子がよく使われる。2.7~3mを使う人が多いが、最近では2m前後が増えてきている。掛け合わせるときにショートロッドのほうが有利だからだろう。オモリ負荷は30号が一般的だ。リールはカウンター付きの船用両軸受け。PEラインの3~4号をできれば200m巻いておきたい。というのも、近くの人が上げたタチウオに道糸が掛かれば、プツッとひとたまりもなく切れてしまう。80mも90mも糸を出していて上で切れてしまうと、糸巻き量が少なければ釣りにならなくなってしまうからだ。道糸の先につけるタチウオテンヤはワイヤのついたものが市販されている。大阪湾の乗合船では30号で統一されていることが多い。大きさを変えるとオマツリするので、その船の号数に従おう。ワイヤ部分には、テンヤの少し上にケミホタルをセットする。タチウオ用と銘打ったものや75mm以上のものを使う人が多い。なお、テンヤに付属されている針金は短い場合がある。針金だけを別売りしているので、それを購入しておくとよいだろう。
★オススメの竿
シマノ IGハイスピード アルゴスEV(振出タイプ)
●品番:30号300T
●全長(m):3.00
●継数(本):3
●仕舞寸法(cm):107.5
●自重(g):205
●先径 内径/外径(mm):1.6/2.8
●元径:21.4
●錘負荷(号):20~50
●カーボン含有率(%):70.0
30号-3.0m
シマノ
自在のシャクリができる、振出モデル。 こだわりの胴突先調子により、軽快かつ自在にシャクれる振出モデル。マイクロインナーループ構造を採用(♯1のみ)したことにより、穂先内部の水の抵抗を激減させ、しかも細く、ソフトな穂先を実現します。ラインナップも全17アイテムと豊富。仕掛けをつけたままロッドたためる独自の糸カミ糸踏み防止構造で振り出しならではの便利さも装備しています。
★オススメのリール
シマノ デジタナSLS小船 1000EV
●ギヤ比:4.6:1
●自重:390g
●ボールベアリング:1個
●ローラーベアリング:1個
●糸巻量(PE):4号-250m、5号-200m、6号-150m
●カウンター付き
シマノ
浅場・中層用モデルとして好評のデジタナSLS小船に、プログラマーなしでラインデータが簡単に入力できるSLS2を搭載。正確な水深カウントと、仕掛けの素早い落下を実現するとともに、底からモードカウンターの搭載により底からの距離も一発で表示できます。またサビや汚れに強い耐塩水パーツ、耐洗浄グリスを使っていますので、使い終わったら水で丸洗いOK。使いやすさを一段と向上しハイコストパフォーマンスを実現しました。
テンヤ仕掛けの釣り方
テンヤ仕掛けの釣りも、基本的にはタナ取りが最も重要だ。船長の指示ダナを狙うのは当然だが、1m違っても食ってこないことが多い。テンヤを少しずつリールで巻き上げながら、タナを探る動作がベースとなる。巻き上げるスピードに変化を付けたりして、その日のタチウオの食いに合わせることも大切だ。アタリは比較的指示ダナの上の方で出ることが多い。というのも小型が数いる場合が多いからだ。大型を狙うのであれば、指示ダナの下のほうでテンヤを巻き上げず、一定のタナで待つという手もある。アタリは大型ほど小さい傾向にある。ジビジビジビとかじる感じで、ガツンと入らない。食い逃げならぬかじり逃げもよくある。基本的にガツンと入るまで誘い上げながら食わせる。だが入らないときは掛け合わせてみる方法もある。その日の活性によっては小アタリを掛け合わせたときのほうがよく掛かることもある。さらに、アタリがあっても乗りが悪いときは、小アタリが出たら竿先を30~40cm一気に下げ、テンヤをストンと落とすとハリ掛かりすることが多い。この技はタナを探っている最中にやっても効果的だ。掛かればラインを緩めずひたすら巻き上げる。手応えが軽くなっても外れていないことが多いので、気を緩めず巻き取ろう。